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[ニューヨーク 16日 ロイター] 格付け会社フィッチ・レーティングスは16日、ユーロ圏債務危機への包括的な解決策は「テクニカル的にも政治的にも実現しない」との見通しから、スペインとイタリアを含むユーロ加盟6カ国の格付けをレーティング・ウォッチ・ネガティブ(RWN)に指定するとともに、フランスの格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた。
 フィッチがRWNに指定したはスペインとイタリアのほかに、ベルギー、スロベニア、アイルランド、キプロス。また、フランスの「トリプルA」格付けは確認したものの、格付け見通しを従来の「安定的」から「ネガティブ」に変更した。
 フィッチは声明で、フランスの格下げは向こう2年以内に行われる可能性があるとした。RWNに指定された6カ国については、2012年1月末までに格付け見直しを完了させるとの見通しを示した。ただ、格下げが正当との結論に達しても1─2段階の引き下げにとどまる公算が高いとした。
 RWNに指定した6カ国については、フィッチはすでに格付け見通しを「ネガティブ」としている。
 
 フィッチは「ユーロ圏危機はシステミックな性質を持っているため、欧州全域の経済、財政上の安定性に著しい悪影響が及んでいる」とした。
 さらに「信頼できる財政面での支援機構がないことが特に懸念される」とし、「債務不履行に陥っていないものの流動性枯渇の可能性のあるユーロ加盟国が自己増殖的な流動性危機に陥るリスクを最小化するため、欧州中央銀行(ECB)による、より積極的で明示的なコミットメントが必要になる」と指摘。債務危機解決に向けECBがより大きな役割を果たす必要があるとの見方を示した。
 
 フランスに関してフィッチは、債務危機の悪化に伴い、不測の事態による負債が同国の財政に重くのしかかる恐れがあることを主な懸念として挙げ、「『トリプルA』に格付けされている他のユーロ加盟国と比べると、フランスは危機の深刻化に対し最もエクスポージャーが高いと見なしている」とした。
 フィッチは今月、フランスにはさらなるマイナスの衝撃を吸収する財政的な余地はなくなっているとの見方を示している。
 
 フィッチのこうした見方に対し、仏ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)のフランス担当首席エコノミスト、ミシェル・マルティネス氏は「フィッチはフランスの公的債務比率が2013年から低下し始めるか、大きな関心を持って注視するはすだ。周知の通り、これには財政赤字の国内総生産(GDP)に対する比率が3%を下回ることが必要となる」と指摘。「債務危機がさらに悪化する可能性があるとのリスクは明白だ」と述べた。
 
 フィッチの発表を受け、ドルに対しすでに弱含んでいたユーロは下げ足を速め、一時1ユーロ=1.30ドルを割り込んだ。
 
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